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2021年10月21日

結婚式場の倒産

倒産する結婚式場

コロナ禍でのブライダル業界の厳しい現状から、それがもたらす各企業、特に「結婚式場のいま」について紹介しています。特に倒産という最悪の結果になってしまった事実を異業種との数値比較や、事業存続のくにからの援助や救護措置、倒産してしまう収益構造など様々な情報に基づいてお話しています。

 

ブライダル業界の状況

 

ブライダル業界は?

昨年の新型コロナウイルス感染により、世界中の経済は甚大な影響を受け、長期にわたり停滞しています。ブライダル業界においても例外ではなく、むしろ直接的に影響をうけています。
そんな厳しい状況下、ブライダル業界の各企業、ホテル、ゲストハウスなどは売上が激減するなか、経費を限界まで削減したり、金融機関からの融資をうけたり、助成金を受給したりと四苦八苦で戦っています。しかしながら、経済的な体力がなくなり最終的に「倒産」という最悪のシナリオになってしまう企業もでています。

結婚式場の倒産

結婚式場が倒産する

2020年4月~2021年3月における「結婚式場の倒産」(負債額10,000万円以上)は9件で、前年比128.5%で2年連続で前年を上回っています。9件のうち新型コロナウイルス感染の影響によるものは7件で構成比率約78%と8割に上っています。ちなみに、観光業とくに宿泊業の倒産127件のうちコロナ関連は68件で約54%、飲食業は784件中202件26%と、連日の報道からイメージするには思いのほか影響は少ない印象です。それらと比較して、ブライダル業界はやはり数値から分るように、「直撃された」ということになります。

 

新型コロナウイルス感染拡大による婚礼業界への打撃

近年のブライダル業界の最大の課題は「婚姻数の減少」による、市場の縮小と減少です。その背景には少子化、ナシ婚といわれる非婚化がありますが、これらに加え昨年からの新型コロナウイルス感染拡大が重なり2020年3月以降、挙式や披露宴の中止や延期が急増し、結婚式場はこれまでにない非常に厳しい状況に追い込まれました。特に2020年4月緊急事態宣言の発出に伴い世の中は完全にストップし、全ての国民にたいして外出制限が出され、仕事はリモートワークでの対応と、結婚式どころではありませんでした。その後も一時的に感染者数が減少すると緊急事態宣言が解除され、またリバウンドして宣言が出るということを数か月タームで繰り返しています。また、冠婚葬祭というある種特別な認識があるような…ほかの単なる飲食業やホスピタリティー業界とは異なり、規制や取締りはそれらに比べ緩和されているという見解もあるようです。

 

結婚式場の厳しい状況と国からのサポートや援助

ではそんな厳しい状況のなか、各企業はどのように対策をたて窮地を乗り越えようとしているのでしょうか?まずは金融機関からの融資を受けることでしょう。今回のコロナ感染による世界経済への影響は歴史的な有事という見解のもと、各国は国民やその生活維持、企業の事業存続のためにこれまでに類をみない経済措置をとっています。コロナの影響により事業存続が危ぶまれている法人、個人事業主を対象とした融資は無利子で返済時期の猶予など通常の条件よりもかなり有利なものです。また、雇用調整助成金措置があり、これは雇用している従業員がコロナによって本来遂行するべき業務が減少あるいは無くなってしまうことにより、その労働時間を休暇としてその就労していない時間に対して事業主に補償することで、雇用存続を実現し該当の従業員の給与を守るという主旨です。このように国政によって守られている部分がかなり大きいのではと思います。それぞれの企業の規模やもともとの経営状態(台所事情)にもよりますが、歴史的に大きな危機=有事にも関わらず、冒頭紹介しましたようにコロナによる「結婚式場の倒産」が7件に抑えられているのも納得できます。

 

倒産してしまった結婚式場…

では、倒産してしまった7件の結婚式場はなぜそこまで追い込められてしまったのでようか?売上げが激減するなか、明暗をわけるのは「固定費」による圧迫ではないでしょうか。固定費とは不変費ともいいます。売上が増えても減っても変わらず発生する一定額の費用のことをいいます。主要なものとしては:人件費、家賃、水道光熱費、リース料、減価償却費などがあります。企業を運営するにあたり、この固定費の割合、額が大きく、事業自体の売上自体、加えて前出の融資や雇用調整助成金での全てのインカム(売上)が固定費よりも少なく、社内留保も潤沢ではない…このような悪条件がそろうと残念ながら、また無情にも「最悪の結末」をむかえることになります。